青葉心理クリニックの前身は昭和 28 年に父が盛岡で開業した柿沼医院です。これを私が平成元年に引き継ぎ、平成 20 年 3 月まで社会保険医療機関として半世紀を超えて診療を続けて参りました。社会保険診療はその性格上、効率化を求められます。このため、俗に言われます 3 分診療、薬漬け、検査漬け医療と批判されることが起こってまいります。私も天命を知る年齢を過ぎ、その制度の中では救われない少数の方にこそ、目を向けなければならない、そしてそのような純粋に個別の相談に応じる施設の存在を許すだけの社会としての成熟性が求められているのではないかと考えるようになりました。
また、診療の中で、いじめ、不登校、非行という問題の陰に、発達の問題がありながら、それが見過ごされ、会の責任を認めず、本人や親の責任だけにされてしまう不幸なケースを数多く見てきました。このような子供の問題だけではなく、家庭内暴力( DV )、人格障害、心身症、神経症で悩む大人にまで発達の問題を見て取ることができます。それらの人々の葛藤の原因が、発達という視点で捉えられていないために、周囲に理解されず、放置されたり、精神状態の悪化をきたしたり、問題行動をひきおこしたり、薬物療法では解決しない症例を数多く診てまいりました。
このような方々の手助けを目的として設立したのが、このクリニックなのです。
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柿沼民郎 1953 年生まれ。
・岩手医科大学医学部卒業後
・虎の門病院勤務、岩手医大勤務
・平成元年より柿沼医院(盛岡市清水町)院長を継ぐ
・日本内科学会認定内科専門医、日本神経内科学会認定神経内科専門医、日本
プライマリィ・ケア学会認定医・評議員、
米国ECFMG certificate、米国
神経内科学会会員等として診療、研究。
・平成 20 年 3 月セミ・リタイア。
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